訪問でカットしてくれる所を検索して
当店のホームページにたどり着いた方も
いらっしゃるかと思います。
ご覧いただきありがとうございます。
ケアマネージャー、家族を介護してる方など
いろんな方から「ホームページ見ました」と
問い合わせがあります。
「◯◯に住んでますが、来てもらえますか??」
とおっしゃる方も多いですが、
場所はどこへでも伺います。
北海道でも、沖縄でも。
ただし、その分出張費等は頂きます。
当店は「訪問理美容してます」と言いながら、
どういう方なのか話を伺ってから
他の提案をする場合があります。
それは、店でカットするという事。
なぜなら、店舗で対応できる方もいらっしゃるからです。
当店はユニバーサルデザインの理美容室になっており、
誰でも来てもらえる店になっているので、そう簡単に
「うちの店ではできないです」
という事がありません。
ちなみに、
『ユニバーサルデザイン』と似ているのが
『バリアフリー』。
その違いや当店の事はこちらをご覧ください。
で。
当店にいるのは、
訪問理美容については10年以上の経験があり、
それ以上に美容室での経験がある福祉理美容師がいます。
場所で言えば、
介護施設、障害者施設、病院、病院内の美容室、お客様のご自宅、
お客様の状態で言うと、
寝たきり、ALS、認知症、精神障害、知的障害、身体障害、
発達障害、ダウン症、アルコール依存症、麻痺がある、
余命数日の方、ガン末期、意識がなく酸素吸引を喉からしている、
などなど。
寝たきりでも状態がいろいろなので、あげたらキリがないかも。
来店いただいてる方でも
脳性麻痺の小学生で初めての美容室だという子もいれば、
車椅子を使う様になって行きつけの所に
行けなくなってしまった方、
歩行器や杖を使ってる方もいれば、
認知症だという方や、
認知症なのか、なかなかの物忘れさんなのか
覚えるのが苦手になってるけれども本人や家族が
どこまで気づいているのか気になる方だったり、
当店の前を通ったのがきっかけで
「ずっと気になっていて」という方が多くいて、
それを長年想い続けてくださっていた方も
時たまいらしたり、
当店に来るのを楽しみにしてるちびっ子、
大人の方も有難い事に
たくさんいらっしゃいます。
椅子に座るのを嫌がる子もいれば、
寝転がってカットする子もいて、
洋服のままカットして、痒がっていたりすると
「ケープを着るのを覚えられたらいいのになぁ」と
思う子もいます。
1歳未満の子から100歳の方もいたり、
「ここだから安心してこれる」
とおっしゃる方もいらして、みなさんキレイ、さっぱりして
お帰りになります。
店の場合と訪問の場合と分けて書いてますが、
家でなくても店でやる事に
本当は問題ない場合が多いです。
あとは、店側に経験がない、もしくは受ける気がないと
断られるかもしれません。
そういう断られた方も当店を見つけたり
教えてもらったという方が来店してくださっていますが、
今までの様に好きな髪型になってお帰りになります。
なので、訪問ではなく店でカットする事を
提案する場合があります。
ですが、当店に来るまで遠い等の理由がある方も
いるかと思います。
そんな時は、
「kikiなら出来ますが、遠いなら行きつけや
近所で相談してみてはいかがですか??」
と提案する事もあります。
あと、
最近で言えば、人との接触で感染対策に
敏感な方もいます。
それで「家で出来ないか」と問い合わせされる方もいます。
それに関しては、家に人を呼んでやる事が
絶対安全とは言えませんので
感染したくないからという理由での
お伺いは致しておりません。
その際お話しているのが、
当店はお客様がいらっしゃる時間に
複数の人はいませんので、
大勢を避けたいという方には当店を
選んでいらっしゃる方もいます。
ご案内は1人、もしくはひと組ずつです。
なぜ、そこまで言うのかというと、
訪問する事が全て良い事ではないと感じるからです。
多くの方は出来る事は自分でしたいと思っていて、
やりたいけど家族の負担にならないかと
家族に気を遣ってる方もいます。
中には、
動けなくなるのはイヤと言う方もいたりして
日頃からリハビリに励んでいる方もいます。
そう言いながら動かない方もいて、
「動けなくなると私たちが
手をかけなきゃいけなくなるから
動ける様にいてほしいの」
という家族もいます。
そして、
仲の良いご夫婦、親子でどちらかが
介助が必要になった場合でも
初めは介護サービス等を利用せず支え合っていた生活も、
介助してる側は自分の時間がなくなり疲弊して
結局「大変だからどこか施設ないですか??」
とケアマネージャーに相談しているという話も聴きます。
他にも、
元気だった頃の親を見ていて、少しずつ「できなくなった」
とみる方もいるでしょう。
ですが、当店はこの見方を
「これが出来るね」
で見ている事が多いです。
「これが出来るね」
で見ていくとカットを店でする事が
まだまだできる方が多いのです。
そして、
「できなくなった」
で見ると、できる事を周りの人が奪っている事もあります。
奪っていては、のちにみなさんが
より手をかけなくてはなりません。
介護度が上がり、「介護が大変」と
思う方も出てくるでしょう。
それで介護される人、してる人が
笑って過ごしているなら構いません。
ですが、多くの人はお互いに文句がつきません。
やってもらっているから気を遣って
家族に言わないだけだったり、
言えなくて他の人にちょっとだけ
愚痴を言ってみたり。
「危ないから来てもらおう」
という優しさが時を経て動けなくなったり。
なので、
悪循環にならない為に出来る事は
できるだけ長く続けられる様に
見守る事も大事かと思います。
で、当店は
「どうやったらできるか」
を考えていますが、同時に
「出来る事はやっていこう」
と言う事も平行してやっています。
難しい事ではありません。
それが長い目で見たら日本の現状を変える
一つになるのではないかと。
なので、実際に訪問して見ていたそこそこの経験から
たかがカットかもしれませんが、
改めて店で髪を切る事の大事さを感じています。
今は自宅で何でもできるサービスがたくさんあり、
在宅医療、訪問看護、訪問ヘルパー、訪問入浴、訪問歯科、
訪問マッサージ、買い物も電話やネットでも買える、
宅配で食事も届きます。
全てを無駄なく駆使して楽に生きる事も
出来るかと思いますが、
楽になる事が逆に自由を奪われる人も
いるのではないかと。
ですが、通院している、デイサービスに通っている、
作業所に通っていてというのであれば、
カットも行く術があれば行く方が良いと思います。
行く術はいろいろあると思います。
カットは食事やトイレの様に
毎日するものでもありませんし、
年に3回でも2回でも出来たら
いい場合もあるでしょう。
年に3回の事にどこかで時間を作る事は、
楽しみのひとつになったりしないでしょうか。
この楽しみも体力の低下と共に
できなくなってくる事もあるでしょう。
ベッドから起き上がれなくなったりもするでしょう。
そしたら、その時は寝たままカットしましょう。
余談ですが、
「訪問してる」と言いながら
「寝たままだと後ろ切れません」
という理美容師もいるようです。
そしたらそこでカットおしまい。
なので、そこは要注意。
当店は寝たままでカットもできますが、
お客様の体力があればパーマでも
カラーでもシャンプーでも顔剃りも
寝たままします。
無理にはしません。
やらなくても死にませんから、必要な事だけします。
当店は大体の事はできるので
「店でも問題なく出来ますよ」
と思ってしまうのかもしれません。
なので。
訪問を依頼したい場合、
なぜ訪問が必要なのかをお住まいの場所の説明ではなく
お客様の体の事をできるだけ詳しくお聴かせください。
だからと言って病名、障害名などに
詳しいわけではありません。
あくまでも現状の体の様子を。
そういえば。
当店を紹介してくださるケアマネージャーの方で
「kikiさんなら行けそうな方がいて紹介してありますので
連絡ありましたらお願いします」
という方がいらっしゃいます。
訪問サービスを探し提供するだけでなく、
街中に行ける場所を提案されるケアマネージャーさんに
とっても素敵な事をされている方がいるなと思いました。
なので、可能だと思いましたら
店でカットできる場所がある事も
お話しされてみてください。
それがkikiでなくても、
近くで相談してみようと思ってくれたら。
そして、できるだけ長くその方が幸せで生きていけるならと
願っています。